前髪がべとつく原因とスキンケア対策
前髪がべとつく原因は、ヘアケアが原因である場合と、スキンケアが原因である場合があります。
原因がどちらにあるかを知ることで、対策ができるようになります。
スキンケア対策が必須!おでこの真ん中は特に皮脂量が多い!
前髪のスタイリングにこだわる方は多いと思いますが、朝せっかくきれいにセットしても、「午後にはべたついて崩れてしまう」「前髪が崩れて清潔感がなくなる」などの悩みを抱える方もいるのではないでしょうか。
2002年に発表されたポーラ化成工業株式会社の研究によると、日本人女性の顔の中で皮脂分泌が多い部分は、眉間、鼻、頬上内側、顎となっていますが、おでこの真ん中も皮脂分泌が多いことが分かっています。おでこの真ん中は前髪がかかる部分でもあるので、べたつきが気になる方は対策が必要です。
本記事では前髪がべたつく原因とその対処法について解説します。自分の原因に合っ
た対処法を実践し、前髪のべたつきを予防しましょう。
前髪がべたつくそもそもの原因
前髪がべたつく原因は皮脂の過剰分泌です。おでこ、頭皮の皮脂が過剰分泌になる原因について解説します。
頭皮環境の乱れによる皮脂の過剰分泌
頭皮環境の乱れは、皮脂の過剰分泌の原因になります。頭皮環境が乱れる主な原因は間違ったヘアケアによるものです。洗浄力の強すぎるシャンプーで頭皮を洗うと皮脂が必要以上に取り除かれ、不足した皮脂を補おうと分泌が活発になります。また、頭皮は皮脂腺が多いので、洗浄が不十分だと雑菌が繁殖しやすくなり、頭皮環境が乱れる原因になります。
間違った洗顔による皮脂の過剰分泌
間違った洗顔も皮脂の過剰分泌を引き起こします。先述した通り、前髪がかかるおでこの真ん中は皮脂量が多いです。おでこの皮脂を取り除こうと、洗浄力の高い洗顔料やクレンジング剤を使用したり、洗顔しすぎたり、べたつくからといって保湿を十分にしなかったりすると皮膚の乾燥を招きます。その乾燥を補うために、さらに皮脂が分泌される悪循環となるので、正しい洗顔が重要になります。
生活習慣の乱れによる皮脂の過剰分泌
睡眠不足やストレス、偏った食事など、生活習慣の乱れも皮脂の過剰分泌の原因です。睡眠不足やストレスによるホルモンバランスの乱れは、皮脂分泌を促す男性ホルモンの増加や、肌の新陳代謝に関わる成長ホルモンの減少を招きます。
また、脂質や糖分の多い食事に偏ると、脂質の代謝に関わるビタミンが欠乏するため、皮脂分泌のコントロールができなくなり、過剰分泌につながります。
紫外線による皮脂の過剰分泌
頭皮や肌の表面は汗と皮脂が混ざりあった「皮脂膜」で覆われ保護されています。紫外線によりその皮脂膜がダメージを受けると乾燥を招くので、皮膚のバリア機能が働き皮脂分泌が過剰になります。
前髪がべたつきやすい人の特徴
前髪がべたつくのには、上記の原因のほか、体質も影響します。
脂性肌の人
脂性肌とは、皮脂分泌が過剰になっている肌質のことで、オイリー肌とも言われます。テカリやべたつき、ニキビや吹き出物などの肌トラブルが起こりやすいのが特徴です。遺伝的要因も大きいと言われています。
髪の毛が細い人
髪の毛が細い人は、髪の毛1本1本にかかる皮脂の量が増えます。頭皮から分泌された皮脂や汗は、髪の根元で抑えられるのですが、髪の毛が細いと、十分に抑えられずに流れ出てしまうので、髪のべたつきにつながります。
前髪のべたつきを直すスキンケア
前髪のべたつきを直すスキンケアには以下のようなものがあります。
- 基本的なスキンケアを欠かさない
- アミノ酸・弱酸性の洗浄成分に変える
- アルカリスプレーや拭き取り化粧水を使わない
- おでこにパウダーをつけて前髪を保護する
- スキンケアの液体が髪につかないように注意
- あぶらとり紙などで過剰に皮脂を拭き取らない
これらを実践することで前髪のべたつきを抑えられるとともに、肌質や髪質の改善にもつながります。
前髪が油っぽくなる原因をヘアケアで改善する方法はこちらの記事をご覧ください。
基本的なスキンケアを欠かさない
低刺激の洗顔料を使用し、1日2回朝晩に洗顔をしましょう。「朝は水だけの洗顔をしている」という方もいるかと思いますが、皮脂は寝ている間にも分泌されており、水だけでは落ちづらいです。朝も洗顔料を使用して余分な皮脂を取り除くことをおすすめします。洗う時にはゴシゴシと擦らず、泡で優しく洗うようにし、洗顔後はしっかりと保湿をしましょう。
アミノ酸・弱酸性の洗浄成分に変える
本来肌は弱酸性なので、アミノ酸・弱酸性の洗顔料は刺激になりにくく、洗いあがりもマイルドなのが特徴です。
弱アルカリ性の洗浄成分は皮脂をしっかりと落としてくれますが、洗浄力や刺激が強すぎる場合があり、皮脂分泌を促進する可能性があります。
アルカリスプレーや拭き取り化粧水を使わない
アルカリスプレーや拭き取り化粧水は余分な皮脂や洗顔だけでは取り切れない汚れを除去してくれますが、頻繁に使用したり、使用する量が多すぎると刺激となってしまいます。正しく使わないと必要な皮脂まで落としてしまうことがあり、肌のバリア機能低下、乾燥による皮脂の過剰分泌を引き起こします。
おでこにパウダーをつけて前髪を保護する
肌に使用するパウダーは皮脂を吸着して馴染むので、おでこのべたつきを抑えられます。脂性肌向けのパウダー、皮脂吸着成分が入っているものを選びましょう。
スキンケアの液体が髪につかないように注意
乳液やクリームには油分が多いので、スキンケアの際に前髪についてしまうとべたつきの原因となります。また、乳液やクリームの使用量が多いと、肌に浸透するのに時間がかかって前髪をセットする際についてしまうことがありますし、肌の油分量が増えてしまいます。スキンケアの際は前髪をしっかりとヘアバンドやピンで留める、十分に肌に浸透してから前髪をセットする、使用量を守るなどの対策をしましょう。
あぶらとり紙などで過剰に皮脂を拭き取らない
あぶらとり紙は余分な皮脂や汗を拭き取ってくれますが、完全に皮脂を取り除こうと何枚も使用したり、ゴシゴシとこすったりすると、必要な皮脂まで取り除いてしまいます。皮脂の取りすぎは乾燥を招きますし、刺激によって他の肌トラブルも起こします。あぶらとり紙の使用は1日1〜2回、1回1枚程度とし、優しく指で押さえるようにして使用しましょう。ティッシュで軽く押さえる程度でも効果的です。
前髪のべたつきを直すスキンケア以外の方法
前髪のべたつきを直す方法として、スキンケア以外にも以下のような方法があります。
- ベビーパウダー等を前髪に馴染ませる
- 朝に前髪だけシャンプーをする
- 洗浄力の弱いシャンプーに変える
- シャンプーの回数を減らしてみる
- 食生活を変える
- 紫外線対策をしっかりやる
- 休息とリフレッシュを欠かさない
スキンケアとこれらの方法を組み合わせて前髪のべたつきを解消しましょう。
ベビーパウダー等を前髪になじませる
ベビーパウダーに含まれるコーンスターチやタルクは皮脂吸収作用があります。髪が乾いた状態で、おでこに接する側の前髪に少しつけておくとサラサラな前髪をキープできます。また、ベビーパウダーはドライシャンプーとしても使えますので、頭皮のべたつきが気になるときにマッサージするように使用するのもおすすめです。
さらに、前髪専用のパウダーも販売されていますので自分に合ったものを選んで使ってみるのもよいでしょう。
朝に前髪だけシャンプーをする
夜間も頭皮から皮脂が分泌されていますので、スタイリングの前に蓄積された皮脂を落とすのも効果的です。ただし、洗いすぎは皮脂の過剰分泌を起こし、すすぎ残しや乾き残しも頭皮のダメージにつながるので注意しましょう。
洗浄力の弱いシャンプーに変える
今まで洗浄力の強いシャンプーを使って皮脂を落とそうとしていた方は、洗浄力が弱めなアミノ酸シャンプーに変えてみることをおすすめします。アミノ酸は、肌や髪の毛の主要成分であるたんぱく質を構成するものです。アミノ酸シャンプーは髪の毛や肌を構成する成分に近く、肌と同じ弱酸性なので刺激になりにくいのが特徴です。洗浄力は弱めですが、必要な皮脂や潤いは残してくれるので、今までで皮脂の取りすぎでべたついてしまっていた方には効果的でしょう。
シャンプーの回数を減らしてみる
頭皮や髪のべたつきが気になり、朝・晩2回や、気になるときに都度シャンプーをしている方もいるのではないでしょうか。シャンプーのし過ぎは皮脂の過剰分泌を招くので1日1回で十分です。また、毎日のシャンプーをやめて頭皮や髪のダメージを抑えることも方法としてありますが、スタイリング剤をたくさん使用した日や、汗をたくさんかいた日などはきちんとシャンプーをして頭皮を清潔に保ちましょう。
食生活を変える
脂肪や糖分の多い食事を避け、食生活を見直しましょう。皮脂分泌を抑制する栄養素には以下のようなものがあります。積極的に取り入れることで皮脂の過剰分泌を抑制するだけでなく、他の肌トラブルの解消にもなります。
- ビタミンB2:皮膚や粘膜の健康維持、脂質代謝促進作用
<多く含む食品>レバー、牛乳、卵、納豆など
- ビタミンB6:皮膚の新陳代謝促進、皮脂分泌調整、ビタミンB2の働きをサポート
<多く含む食品>青魚、鶏ささみ、ゴマなど
- ビタミンC:皮脂分泌抑制、抗酸化作用
<多く含む食品>パプリカ、キウイ、ブロッコリーなど
紫外線対策をしっかりやる
紫外線を長時間浴びると乾燥や炎症が起こるとともに、皮脂の酸化が助長され、頭皮環境の悪化、皮膚のトラブルにつながります。紫外線は年中降り注いでいますので、日焼け止めや日傘、帽子などでしっかりと紫外線対策をしましょう。
休息とリフレッシュを欠かさない
過度のストレスは皮脂分泌に関わる男性ホルモンの分泌を促進し、睡眠不足もホルモンバランスの乱れを招きます。適度な運動や、好きなことをする時間の確保、寝具を変えるなどのストレスを溜めない工夫や睡眠の質をあげる工夫ができるとよいでしょう。
まとめ
ここまで、前髪がべたつく原因からその対処法までを解説してきました。前髪がべたつく原因である皮脂の過剰分泌は、間違ったヘアケアやスキンケア、生活習慣の乱れによって引き起こされます。今までのケア方法や生活習慣などで、見直せるポイントがあったのではないでしょうか。今回紹介した方法は今日からでもすぐに実践できるものばかりです。1日中サラサラな前髪をキープするために、早速取り組んでみてください。